|

下界の騒々しさを忘れて、北アルプスの雲上へ。富山県側から立山黒部アルペンルートに入ります。ケーブルカーと低公害の高原バスを乗り継いで着いたのは、立山の室堂。標高2450mで、真夏でも雪が残っています。下界は30度を軽く超えているのに、まさに別天地ですね。
ターミナルの建物に入って、立山トロリーバスに乗り換えます。運行ルートは、立山の山腹を繰り抜いたトンネル(室堂−大観峰間3.7km)の中。世界最高地点にあるバス専用トンネルです。開通したのは1971年。以来、ディーゼルエンジンの普通のバスが走っていたのですが、1996年に約20億円をかけてトロリーバスに切り替えられました。
立山は環境への配慮からマイカーの乗り入れが禁止されています。立山トロリーバスも排ガスが出ないし、音が静かなので、下界に先んじて環境対応をした最高の乗り物と言っていいでしょう。
トンネルの入り口には、白の車体に鮮やかなオレンジのラインが入った立山黒部貫光(TKK)のバスがずらりと並んでいます。走るのはすべてトンネルの中であり、地上に出ることのないバスにはもったいないほどのおしゃれな色遣いです。
車両の内外を見る限りではバスそのものですが、モーターのうねり音がするくらいで、スムースかつ静かな走行なのは当然でしょう。立山トンネルは1車線ですから、トンネルの両側の壁が間近に迫っていることもあり、意外にスピードが速いと感じます。蛍光灯が点いているだけのトンネルですが、途中で目に付くのが「立山直下」という電光表示。雄山頂上(3003m)の真下600mの地点を指しているわけで、不思議な感動を覚えます。
しばらく行くと、単線ゆえのすれ違い交換場所に着きます。2車線なのはこの部分だけ。夏山シーズン中の日曜日とあって、トロリーバスは5台ぐらいが連なって走ってきて一時停車。交換場所が一カ所なので、ばらばらに運行するわけにはいきません。両方向から定時に集団で走ってくるしかないのです。
|